お餅マンガの制作中の原稿の一部です。
こんにちは!漫画家・イラストレーターの陽崎杜萌子(ヒザキトモコ@hizakitomoko)です。
今回は【お餅マンガ】企画の進み具合のご報告と、実際に作品を描いてみて感じたことなどを書きたいと思います。完成締切も近づいてきたので、今から参加しようと思っている方は少ないかもしれませんが、今後もこの企画はテーマを変えて行われるそうなので、この先参加したいと思っている方の参考になれば嬉しいです!
テーマに沿って描くことについて
これまで私はお仕事で広告漫画やゲームのキャラクターの紹介漫画などを描いたことはあったのですが、自分の作品でテーマの設定された漫画を描いたことはありませんでした。テーマに沿って描いたことがなかった上、今回は「お餅」というとても具体的なテーマだったので、最初は「難しそうだな…」と思いました。しかし「お餅」が出てくれば何でもOKという条件だったので、だったら思い切って「食べ物」として扱わなくてもいいんじゃないか?と考えたのが今回の漫画です。
アイデアを思いついてからは、トントン拍子に進みました。
テーマがあるということは、逆に言えばテーマに沿ってさえいれば、好きに描いていいということでもあります。例えば、今回の漫画は(一応)現代が舞台なのに、主要キャラクターは時代劇風と無茶苦茶だったりしますが、これもテーマがあるので安心してその時描きたい要素を好き勝手に入れて行った結果です。テーマがあると、逆に自由に描けるというのは新しい発見でした。
テーマがあることで、企画に参加するのをためらっている方もいるかもしれませんが、むしろ自分のやりたい漫画が描けるチャンスでもあると思います。1月のテーマの「餅」に間に合わなくても3月は【ラーメン】、5月は【乳製品】、7月は【冷やし中華、冷麺、素麺など冷たい麺類】というテーマになっているので、描きたい作品がある方は思い切って参加してみてはいかがでしょうか。
思いつかないときは調べる!
今回は、「お餅」が出てくればOK!という緩いテーマ設定だったので、食べ物という前提を無視してしまいましたが、もっと厳格なテーマ設定だった場合や、アイデアが思いつかなかった場合についても、良い機会なので考えてみたいと思います。
そういった場合は、私だったら「お餅」について徹底的に調べると思います。
幸い今はインターネットがあるので、いろいろな情報が簡単に見れます。「お餅」に関する情報をたくさん集めて、そこから発想を広げるのがいいのではないでしょうか。私の場合は、おそらく図書館にも行ってみると思います。インターネットはすぐに情報が見れますが、検索に乗りやすい情報とそうでないものがあります。その時々の話題や人気記事によって、キーワードにあんまり関係ない情報が多く引っかかるようなこともあります。図書館はそういった記事に埋もれてしまうような情報も見つかることも多いので、調べ物がある時は活用しています。
漫画を描き始めたばかりの人は「漫画を描くのにそこまで…」と思ってしまうかもしれませんが、プロの作家さんは大抵資料を沢山持っています。特に学生さんは資料を集めたり取材したりするのは、気恥ずかしく感じる人もいるかもしれませんが、資料を増やしたり調べ物に慣れたりするのは、普段の作品作りにも必ず役に立ちます。
ちなみに調べものをしたからといって、別に豆知識を入れたりリアリティのある設定にする必要は全くありません。あくまで発想を広げるきっかけなので、調べたことが全然作品に反映されてなくてもOKだと思っています。
制作中の原稿をちょっとだけ公開!
それでは、現在制作中の原稿を少しだけ見せしたいと思います。
作業状況は、現在は主にペン入れ作業を行っております。平行して仕上げられるページは上の原稿のように仕上げていっている感じです。
今回はぶっちゃけストーリーに中身のないゆるゆるな漫画なので、いつもよりコマを大きめに取って絵で見せるようにしています。お正月のヒマな時にのんびり読むのにちょうどいい感じの作品になったのではないかな?と思います。
ぜひ、お餅を食べながら読んでみて下さい!
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